ビニング関数

ビニングとは、ある程度連続したいくつかの値をより少ない数の「ビン」にグループ化することです。

関数 説明
AutoBinNumeric 指定したカラムの値を定義したビン数にグループ化しようとします。ただし、定義されている数よりもビンが多い、または少ない場合があります。これはメソッドの結果、ビンに読み取りしやすい制限 (できるだけ偶数で) が常に設定されるためです。

1 つ目の引数はビニングされるカラムであり、2 つ目の引数は目的となるビン数です。

例:

AutoBinNumeric([Column], 10)

BinByDateTime 日付、日時、または時刻の自然階層に基づいて、値をビンにグループ化します。

最初の引数は、ビニングする Date, Time または DateTime カラムです。第 2 の引数は、階層内のレベルの定義です。階層レベルは、ドットで区切られた希望の日付部分で構成される文字列の形式で記述する必要があります (例: Year.Quarter.Month)。第 3 の引数は、表示する階層のレベルを指定するプルーニング レベルです。

BinByDateTime 式に基づいてカスタム演算式を記述した場合は、指定された階層のすべてのレベルを使用できるカラム セレクターが表示されますが、このカラム セレクターの階層スライダーのハンドルは指定されたプルーニング レベルに配置されます。

Arg2 の有効な引数は以下の組み合わせです。

'year' または 'yy' - 年。

'quarter' または 'qq' - 四半期。

'month' または 'mm' - 月。

'day of year' または 'dy' - 年月日。

'day' または 'dd' - 日。

'week' または 'wk' - 週。

'day of week' または 'dw' - 平日。

'hour' または 'hh' - 時間。

'minute' または 'mi' - 分。

'second' または 'ss' - 秒。

'millisecond' または 'ms' - ミリ秒。

例:

BinByDateTime([Column],"Year.Quarter.Month.Day",2)

「Order Date」という名前の日付カラムについては、上記の式をカスタム演算式で使用した場合に下記のカラム セレクターと階層スライダーが得られます。

プルーニング レベルが 0 の場合は、スライダー ハンドルが「年」の位置に設定されて、1 の場合は四半期、2 の場合は月、3 の場合は日となります。

BinByEvenDistance すべてのビンの間の距離が均等になるように、指定したカラムの値をグループ化します。

1 つ目の引数はビン対象のカラムで、2 つ目の引数は間隔の長さです。3 つ目 (オプション) の引数は、カウントを開始する場所を指定します。開始引数が指定されていない場合、最初のビンはゼロで開始します。

例:

BinByEvenDistance([Column], 10)

BinByEvenDistance([Column], 10, 5)

BinByEvenDistribution 各ビン (グループ) の固有値の数が同じになるように、指定したカラムの値をグループ化します。最後のビンは、他のビンより多くの固有値を持つ場合があります。

最初の引数はビニングするカラムを、2 番目の引数はビンの数を示します。無効な値を使用すると、無効な結果が生じます。

例:

BinByEvenDistribution([Column], 5)

BinByEvenDistribution(Rank([Column])*Count() + RowId(), 3)

BinByEvenIntervals 値の範囲が均等の間隔に分割されるように、指定カラムの値をグループ化します。最初の引数はビニングするカラムを、2 番目の引数はビンの数を示します。

例:

BinByEvenIntervals([Column], 5)

BinBySpecificLimits 指定カラムの値をビン (グループ) に対して定義された制限によってグループ化します。1 つ目の引数はビニングされるカラムであり、2 つ目以降の引数はビンに対する制限値です。最大の制限より大きい値を含むローはすべて、同じビンの値を持ちます。無効な値を使用すると、無効な結果が生じます。

例:

BinBySpecificLimits([Column], 1, 2, 3, 10)

BinByStdDev 標準偏差で計測された平均からの値の距離に応じて、値を異なるビンにグループ化します。1 つ目の引数はビニングされるカラムであり、2 つ目以降の引数は、表示する平均値からの標準偏差の数です。標準偏差の引数は昇順で示され、すべての値は正になります。

例:

BinByStdDev([Column], 0.5, 1)

これにより、次のビニングが作成されます。

≤ -1 標準偏差

-1 標準偏差

-0.5 標準偏差

0.5 標準偏差

1 標準偏差

> 1 標準偏差

BinBySubstring 値の開始文字列または終了文字列に基づいて値をビンにグループ化します。つまり、このメソッドを使用して、"A" で始まるすべての値を 1 つのビンに、"B" で始まるすべての値を別のビンにそれぞれグループ化できます。

1 つ目の引数はビニングされる String カラムであり、2 つ目の引数は部分文字列内の文字数です。2 番目の引数が負の値の場合は、部分文字列は値の末尾から始まります。

例:

BinBySubstring([Column], 1)

BinBySubstring([Column], -4)

BinBySubstring(String([Integer Column]), 1)

BinByTimeSpan 値を期間に基づいてビンにグループ化します。

最初の引数は、ビニングする TimeSpan カラムです。第 2 の引数は、ドットで区切られた目的の期間部分 (たとえば、「Hours.Minutes」) を含む文字列の形式で記述された階層レベル定義です。第 3 の引数は、表示する階層のレベルを指定するゼロベースのプルーニング レベルです。

Arg2 の有効な引数は以下の組み合わせです。

'Days' - 日。

'Hours' - 時間。

'Minutes' - 分。

'Seconds' - 秒。

'Milliseconds' - ミリ秒。

例:

BinByTimeSpan([Column],"Days.Hours.Minutes.Seconds",2)

「Time Difference」という名前の TimeSpan カラムについては、上記の式をカスタム演算式で使用した場合に下記のカラムセレクターと階層スライダーが得られます。

FiscalBinByDateTime 日付、日時、または時刻の自然階層に基づいて、指定された月数だけ移動したレベルを用いて、値をビンにグループ化します。

最初の引数は、ビニングする Date または DateTime カラムです。第 2 の引数は、ドットで区切られた目的の日付部分 (たとえば、"Year.Quarter.Month") を含む文字列の形式で記述された階層レベル定義です。サポートされているのは、YearQuarter および Month のみです。第 3 の引数は、表示する階層のレベルを指定するプルーニング レベルです。4 つ目の引数 (オプション) は、移動する月数です。

4 つ目の引数を指定しない場合、文書プロパティ FiscalYearOffset の値が使用されます。

例:

FiscalBinByDateTime([Date Column], "Year.Quarter.Month", 1, 2)

FiscalBinByDateTime([Date Column], "Year.Quarter.Month", 2)

注: ビニングのあるカスタム演算式を使用した軸が [軸の評価対象] > [現在のフィルターのみ] (Windows クライアントを使用する場合にのみ使用可能) に設定されている場合、ビニングがフィルターごとに再計算されます。

関数」も参照してください。

以下の値を含むカラムについて考えます。

以下のビニング メソッドを使用してカラムをビニングする場合、結果の制限は次のようになります。

ビニング メソッド 結果
AutoBinNumeric([Column],5)
BinByEvenDistance([Column],5)
BinByEvenDistribution([Column],5)
BinByEvenIntervals([Column],5)
BinBySpecificLimits([Column],-2,4,10,16,22)
ヒント: カラムの書式設定を変更して、軸に表示する桁数を少なく (またはなしに) することができます。