傾向の図式化
WebFOCUS App Studio では、マップを作成してデータ内のパターンや傾向を明確することができます。データを変換し、マップ上に表示可能な値にすることで、ビジュアルに表現したシナリオのホットスポットが明確になり、潜在的な問題箇所の特定が可能になります。たとえば、警察が管轄区域で犯罪率の高い地域を特定する際にマップ機能が役立ちます。また、マップ機能を使用して、複数地域の関連性を特定し、それらの地域の状況を把握することで、最適な対策を講じることができます。マップ上に傾向を示すことで、意思決定者によるパターンの識別が容易になり、結論への到達が迅速化されます。
マップを使用して傾向を図式化する方法を示した初期の例として、ジョン・スノー医師の事例があります。この医師は、データを使用してコレラの発生地点を地図上に表すことで、感染原因を特定した最初の疫学者です。スノー医師は、都市の地図にコレラデータをプロットして、井戸ポンプの近傍でコレラの発生率が高くなる傾向を視覚的に表現することに成功しました。下図は、この例を示しています。
また、マップを使用してサイズ、形状、分布を評価することで、パターンの発見や数値化を行えるほか、予測分析を実行することもできます。パターンの発見と数値化にマップが役立つ例として、州政府機関が WebFOCUS マップアプリケーションを使用して、州のフードスタンプ制度 (低所得者向け食料配給券) に関する問題を解決した事例があります。このアプリケーションを使用して、食料配給券の不審な引き換えが行われていることが発見されました (例、端数を丸めた金額での取引)。州政府機関は、これらの取引を地図上にプロットすることで、引き換え地点が同一の場所であることを突き止めました。詳細調査の結果、受給者が食料配給券を目的どおりに使用せず、他人に割引価格 (50 ドル相当の食料配給券を 40 ドルの現金) で販売していたことが判明しました。下図のマップは、この例を示しています。
マップを使用する際は、ロケーションインテリジェンスおよびビジネスインテリジェンスの概念を理解しておくことが重要です。地理情報システム (GIS) は、位置に関連するデータを取得、格納、分析、管理、表示する技術で、ビジネスインテリジェンス (BI) は、生データを有益な情報に変換してデータを活用する技術です。ロケーションインテリジェンスは、意思決定を強化するためのデータ分析プロセスです。ロケーションインテリジェンスでは GIS と BI 分析が統合されるため、データのパターン認識が可能になります。たとえば、これらの手法を別々に使用した場合では簡単に発見できないような地理空間の異常値を視覚的に表現して発見することができます。
具体的には、マップでは、非割り込み GIS ワークフローと既存データが使用されます。統合されたマップビューアでは、地図上の位置 (例、州、国、郵便番号) に関連付けられたデータのシンボルレイヤを表示することができます。データのメジャーを使用して、地理的役割 (ディメンション) を視覚的に表現することもできます。地理的役割 (ディメンション) は、メタデータに直接作成することも、マップを作成する際にデータフィールドに割り当てることもできます。