Spotfire® Web クライアント ユーザー ガイド

ダッシュボードの設計時に役立つ機能

ダッシュボードの動作や外観を想定どおりにする機能は多数あります。これらの機能のほとんどは、一般的な分析の操作時に適用可能です。ダッシュボードに固有のものではありません。ただし、以下にリストされている機能はダッシュボードの視点から説明されています。これらの中には、ダッシュボード全体に影響を与えるものもあれば、些細な設定のヒントとして役立つにすぎないものもあります。機能は特定の順序でリストされたものではありません。

注: ここで説明する機能の一部は、インストールされた Spotfire クライアントを使用してのみ作成またはアクセスできます。

素早く表示されるコンパクトなビジュアル要約

ダッシュボードでは、詳細情報はしばらく後回しにして、概要をすばやく把握することが重要な場合があります。たとえば、特定の値を見つけたり、トレンドを調べたり、比較を行ったり、問題を把握したりすることがすぐに求められる場合もあります。それらの目的で、スパークライン、計算値、アイコン、および動的に更新されるブレット グラフを表示することで情報を要約形式で表示するグラフィカル テーブル (インストール済みクライアントで作成) を使用できます。下のイメージは、これらのグラフィカル テーブル オプションの例を示します。

ヒント: スパークライン、計算値、アイコン、およびブレット グラフは、テキストエリア (インストール済みクライアントで作成) にも表示できます。
一目で把握できる情報を提供するもう 1 つのビジュアライゼーションは、KPI チャートです (インストール済みクライアントに追加)。このチャートは、企業などの現在の業績を監視する際に重要な要素を測定する KPI (重要業績評価指標) を表示します。業績を色付けすることで、現在の状況を簡単に把握できます。KPI チャートは小さな画面に適しています。

ダッシュボード内の移動

ダッシュボードは複数の分析ページで構成することができ、ページ間をいくつかの方法で移動することができます。説明のタイトルの付いたページ タブを使用し、ユーザーが選択できるようにすることも、ステップ バイ ステップのワークフローを示して、 [次へ]、[前へ]、および数値リンクを指定の順序でクリックするようにユーザーをガイドすることもできます。ワークフローの制御で利用可能なもう 1 つのオプションは、テキストエリア、グラフィカル テーブル、および KPI チャートでクリック可能な項目を使用することです。他のナビゲーション モードをオフにすると良いかもしれません。

ダッシュボードに最適なオプションを決定するには、分析のページ ナビゲーション メソッドの変更ガイド分析 で詳細を参照してください。

項目に説明的な名前を付ける

項目の名前が長すぎる場合やわかりにくい場合には変更できます。次の名前を変更できます:

テキストエリア

分析ページでテキストエリア(インストールされたクライアントで作成)を使用することは、以下を追加するための強力な手段です。
  • 説明および手順のテキスト。
  • 装飾または情報提供のための画像。
  • クリックしたときに、 Web サイトを開く、別のページに切り替える、ブックマークを適用する、スクリプトを実行する、計算を更新する、などのアクションを実行するリンク、ボタン、およびイメージ。
  • 分析でフィルターを処理するコントロール。以下の「フィルタースキーム」も参照してください。
  • 軸上のカラムの切り替えなど、さまざまな構成プロパティを処理するコントロール。

たとえば、テキストエリア機能を使用して、ユーザーが分析内を移動する方法を制御したり、別のパネルを使用せずに同じ場所にコントロールを集約してスペースを確保したりできます。

フィルタースキーム

フィルタースキームを追加すると、ダッシュボードでフィルターをどのように機能させるかをより自由に制御できます。既定値では、どのフィルターも分析全体、つまりすべてのページに適用されます。フィルタースキームを使用すると、さまざまな分析ページに対して、またページ上の個別のビジュアライゼーションに対しても、異なるフィルターを適用することができます。

テキストエリアでフィルター コントロールを使用する場合は、[分析内のデータ] フライアウトまたは [フィルター] パネルのフィルターでは使用できない機能を開きます。同じページ上のビジュアライゼーションで異なるフィルタースキームを使用している場合は、ビジュアライゼーションごとに別の方法でフィルターを実行できます。これは、テキストエリアでは各フィルター コントロールが選択したフィルター スキームに接続されているために可能となります。
注: また、ビジュアライゼーションのプロパティの [データ制限] でフィルターを完全にオフにすることで、ビジュアライゼーションがフィルターの影響を受けないようにすることもできます。

冗長な情報を非表示にする

ダッシュボードを設計するときは、重複しているために削除可能な情報がないかを検討することは重要です。不要な情報の存在はダッシュボードを煩雑にし、何が重要かがわかりにくくなります。不要な情報を削除すれば、スペースを広く使うことができます。不要な情報の処理に関するヒント:
  • レジェンドを調整することで関連項目のみを表示する (凡例は削除することも可能)。レジェンドの項目のタイトルとカラム セレクタを非表示にすることを検討する。
  • 使用されていないパネルを非表示にする。テキストエリアは特定のコントロール (フィルターやプロパティの指定など) の代わりに使用できることに注意してください。
  • [フィルター] パネルを表示する必要がある場合は、使用されていないフィルターを非表示にする
  • [すべて] および [なし] オプションをラジオ ボタン フィルターに表示するかどうかを検討する。
  • ビジュアライゼーションのタイトルバーに値を追加するか非表示にするかを決定する。代わりに、必要な情報をビジュアライゼーションの説明に表示することができる場合があります。
  • セレクタスケールのラベルの表示/非表示を指定します。
  • マップチャートで、使用されていないコントロールを非表示にする
  • テーブルのビジュアライゼーションで、関心のないカラムを非表示にする
  • アクション コントロールを、ユーザーに分析ワークフローのガイドを提供するために使用する場合は、ウィンドウの下部または上部にあるページ ナビゲーションを利用可能にする必要があるか検討してください。

画面サイズに合わせて調整

ダッシュボードは、携帯電話から大画面まで、さまざまな画面サイズで使用される可能性があります。各種プラットフォームのダッシュボードを設計するときに役立つ豊富な機能があります。詳細については、以下のトピックを参照してください。

最も重要なことは、作成されたダッシュボードが使用する予定のデバイス上で動作するかをテストすることです。

対話機能

ダッシュボードは、表示専用または対話機能の目的で設計されている場合があります。コンシューマが特定の操作を実行する場合は、テキストエリアに説明が表示されることを確認してください (上記の「テキストエリア」のセクションを参照)。たとえば、使用するフィルター、変更するプロパティ、詳細ビジュアライゼーションで詳細を表示するためにマークする項目についての説明などです。前述したように、テキストエリアにリンクやボタンを配置し、クリックして指定したアクションを実行できます。アクションの例としては、ブックマークの適用などがあります。

ルック アンド フィール

見栄えの良いダッシュボードを実現するために外観の設計に関する豊富な機能を使用できます。
  • キャンバスのビジュアル テーマは全体的なルック アンド フィールに影響を与えます。事前に定義されたビジュアル テーマ、およびテーマの明暗を簡単に切り替えることができます。あるいは独自のビジュアル テーマをカスタマイズすることもできます。[カスタム テーマの編集] ダイアログでは、枠、背景色、隙間、その他さまざまな詳細の全般的な外観を変更できます。
  • ビジュアライゼーションでは、事前に定義されたカラー スキームを選択できます。その他のカラー スキームをインポートすることも、独自に作成することもできます。

    ダッシュボードを把握しやすくするには、一貫性のある色を使用してください。たとえば、棒グラフの緑の棒が「男性」カテゴリを表す場合、「男性」カテゴリに関連するその他の場所にも同じ色を使用します。

    重要なものに注意を引き付ける場合、あるいは重要なものを示す場合には色を使用することを検討します。

    ビジュアライゼーションで使用される色が互いに区別可能であることを確認します。「アクセス可能なダッシュボードの設計」も参照してください。

  • テキストエリアにはロゴタイプなどのイメージを追加できます。