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誤差範囲

誤差範囲は、測定で予測される誤差を示すために使用されます。つまり、誤差範囲とは値の不確実性を示すものです。データは必ずしも正確ではありません。たとえば、測定データには許容誤差が存在する可能性があります。データの不確実性を視覚化する必要がある場合、誤差範囲を使用して、統計的な誤差の確率、または実際の誤差を示すことができます。誤差範囲は、ある値を基準にしたデータの上限と下限を表し、棒グラフのバー、ラインチャートや散布図のマーカーなどのビジュアライゼーション項目に追加することができます。


誤差範囲

これらのすべてのビジュアライゼーション タイプでは、上限および下限の縦方向の誤差範囲を描画することができます。散布図では、誤差範囲を横方向に描画することもできます。

下の図は、散布図のマーカーで使用される可能性のある 4 種類の誤差範囲を示しています。


誤差範囲を示すマーカー

項目値の不確実性の度合いは、誤差範囲の長さによって示されます。たとえば、上のバーが表す値では、長い誤差範囲は値が不確かであることを意味します。短い誤差範囲は、値がより確実であることを意味します。

軸セレクターで複数のカラムが選択されている場合、それぞれのカラムに異なる誤差範囲を指定できます。誤差範囲は 1 つだけ表示することも、または複数を組み合わせて表示することも可能です。ただし、定義されたすべての縦方向の誤差範囲では、[色]、[エンド キャップを表示]、および [軸の範囲に誤差範囲を含める] の設定は共通です。たとえば、同じビジュアライゼーションで 1 つの縦方向の誤差範囲を青に設定し、別の縦方向の誤差範囲を黄色に設定することはできません。同様に、Y 軸で複数の統計量を使用する場合も同じスケールになります。

注: 誤差範囲は、ビジュアライゼーション項目を基準に描画されます。たとえば、棒グラフでは、誤差範囲の上限はバーの上端を始点として描画されます。ビジュアライゼーションで逆スケールを使用した場合は、誤差範囲も逆になり、棒グラフで棒の向きを変更した場合は、誤差範囲の向きも変わります。
誤差範囲の長さが何を示すかを指定する場合は、いくつかのオプションがあります。以下を行うことができます。
  • 長さが、誤差の絶対値を含むデータ カラムの実際の値を表すようにする。
  • 集計ビジュアライゼーションの項目の場合は、標準誤差 (StdErr) または標準偏差 (StdDev) など、事前定義された集計方法のいずれかを使用する。
  • 演算式を作成して独自のメソッドを定義する。

つまり、データの不確実性を示す以外の目的でも誤差範囲を使用できます。

注: 棒グラフで誤差範囲を操作しているときに、棒グラフの表示が並列表示になっていることを確認してください。

誤差範囲の使用方法の詳細については、「誤差範囲の追加」を参照してください。