Spotfire® ユーザー ガイド

項目の表示/非表示

値をフィルターアウトする場合、ビジュアライゼーションで使用できる項目の計算に使用される、基となるデータを変更します。ただし、計算結果をそのまま表示対象とする場合以外にも、ビジュアライゼーションの一部の値のみを表示対象とすることもできます。このような時は、[項目の表示/非表示] を使用します。

注: 項目の表示/非表示機能は、インストール済みクライアントでのみ使用できます。

以下の例では、単純なルールが適用され、上位 3 つの棒のみが表示されます。



[項目の表示/非表示] は、ほとんどのビジュアライゼーション タイプの [ビジュアライゼーションのプロパティ] で使用できます。ルールを定義した後、[項目の表示/非表示] セクションで一時的に無効にすることができます。

ヒント: 表示/非表示のルールをビジュアライゼーションに適用した場合に、ビジュアライゼーションには一部のデータのみが表示されていることを他のユーザーに知らせることができます。こうした情報をビジュアライゼーションのタイトルや説明に入力します。

ルールの順序

ビジュアライゼーションに 1 つまたは複数のルールを適用して、ビジュアライゼーションから一部の項目 (棒、マーカー、セクターなど) を表示するか非表示にするかを選択します。[項目の表示/非表示] セクションのルールの順序で、複数ルールが同じ項目に適用されるかどうかが決定されます。項目は常に、上が一番優先順位が高く、下に行くほど低くなるため、上位のルールにより項目の表示と非表示が決まります。

リストで最後にアクティブになったルールにより、ルールのいずれも満たさない項目を表示するか非表示にするかが決まります。リストの 1 番最後のアクティブなルールが項目を非表示にするルールの場合、このルールを満たさない項目は表示されます。リストの 1 番最後のアクティブなルールが項目を表示するルールの場合、このルールを満たさない項目は非表示になります。

このため、一部で互いに矛盾する複数のルールが適応されているビジュアライゼーションでは、何らかの影響が出る可能性があります。たとえば、上記と同じデータを使用し、上位 2 つのルールに表示、下位 2 つのルールに非表示を同時に適用すると、ルールの順序によっては次のような結果になります。

ルールの順序 その結果 説明

上位 2 つを表示: Sum(Sales)

下位 2 つを非表示: Sum(Sales)



最後のルールは非表示ルールであるため、3 番目のバー「Lettuce」と 4 番目のバー「Tomatoes」は、最初のルールに従って非表示となるはずであるにもかかわらず、表示されます。これは、これらの 2 つの棒はどのルールの影響も直接受けていない一方で、最後の 2 つの棒は最後のルールによって明示的に非表示になるためです。

下位 2 つを非表示: Sum(Sales)

上位 2 つを表示: Sum(Sales)



最後のルールが表示ルールのため、最初の 2 つの棒を除くすべての棒が非表示になります。明示的に表示とされていなかったこれらの棒は非表示になります。

トレリス表示

トレリス表示されたビジュアライゼーションを使用している場合、次に示されているように、色付けのルールをセットアップするときに、ルールを各トレリス パネルに個別に適用するかどうかを選択できます。

色付けのルール

設定 その結果
各トレリス パネルに個別に適用

ビジュアライゼーションには、その年数にわたり最も売上高の大きい 2 つの製品タイプが表示されます。この例では、上位 2 つの棒が、2018 年と 2017 年のバナナの売上です。



各トレリス パネルに個別に適用

ビジュアライゼーションには、各年で最も売上高の大きい 2 つの製品カテゴリが表示されます。ここでは、すべての対象年でバナナと洋ナシでした。



項目の表示/非表示ルールは、色分けのルールと一緒に使用しても便利です。表示/非表示のルールと色分けのルールを組み合わせると、表示/非表示のルールが最初に適用され、その結果に対して色分けのルールが適用されます。つまり、上位 3 つを表示する表示/非表示のルールと、下位 1 つの項目を赤で色分けする色のルールを設定すると、赤い項目は上位 3 つのうちの最下位の項目になります。

最小の項目で動作するルール

表示/非表示のルールを適用する場合、常にビジュアライゼーションの最小の項目を操作することになります。つまり、積重棒グラフでは、基本のルールを使用した場合に表示または非表示になるのは、棒全体ではなく棒のセグメントです。



同様に、ラインチャートでは、表示/非表示になるのはラインそのものではなく、ラインを構成する点であり、ラインチャートでの上位 3 つのルールでは、「上位 3 つのライン」ではなく上位 3 つの点が表示されます。



次のようにカスタム演算式を使用すると、ルールの対象をラインまたは棒全体にすることができます。

ルールで OVER 式を使用する

次の例では、ルールをラインまたは棒全体に適用するために使用できるいくつかのブール値のルールを示しています。これらのルールを使用する場合、ルール ダイアログの [] は true または false の値となる [Axis.Value] に設定する必要があります。





注: 積重棒の場合、一部のセグメントが正で一部が負の場合、このルールは正または負の高さには影響せず、特定の棒の和全体に影響します。

Y 軸が Median([Sales]) で、Line by または Color by のいずれかを使用してグループ化され、X 軸が階層 (通常は日付階層) のラインチャートでは、次のブール値のルールを使用して上位 3 つのラインを表示できます。この場合、「上位」とは、ライン全体の中央値の高いものを指します。

DenseRank(Median([Sales]) over (All([Axis.X])),"desc")<=3



また、「式を使用したデータの制限」を使用して、ルールを使用せずに特定の項目を表示または非表示にすることも考えられます。